アルゼンチンのワイン生産量は世界5位を誇り、消費量でも8位というワイン大国です。
アルゼンチンで本格的なワイン造りが始まったのは19世紀。
古い歴史があるわけではありませんが、1990年代から海外企業がワイン産地としてアルゼンチンという土地に目をつけ始めたことから一気に成長しました。
本記事では、アルゼンチンワインの歴史、主要産地とその特徴、マルベックとトロンテスなどを使ったおすすめのアルゼンチンワインを紹介しています。
アルゼンチンワインの歴史と特徴
アルゼンチンワインの歴史と特徴を以下のポイントに沿って解説します。
- 19世紀に本格的なワイン造りが開始
- 1990年代から海外企業の参入相次ぐ
- 生産量は世界5位
19世紀に本格的なワイン造りが開始
アルゼンチンでワイン造りが本格的に始まったのは19世紀ごろとされています。
それ以前にも1550年代に宣教師によりワイン用ブドウが植えられたことはありましたが、ワイン造りは発展しませんでした。
その後アルゼンチンがスペインから独立、19世紀にはマルベックやカベルネ・ソーヴィニヨン、セミヨンなどのボルドー系品種が伝わり、本格的なワイン造りが開始しました。
1990年代から海外企業の参入相次ぐ
1990年代になると海外のワイン生産者がアルゼンチンに進出。
フランス、イタリア、スペイン、アメリカで使われている最新の栽培・醸造技術が持ち込まれました。
ワイン生産に適した気候や安価な人件費に目をつけた大手企業の参入により、アルゼンチンワインの品質が向上したともいわれています。
生産量は世界5位
アルゼンチンで本格的なワイン生産が開始されたのは19世紀以降と比較的遅めですが、現在は世界5位の生産量を誇ります。
またワイン消費量においても世界8位と、生産消費ともにワイン大国として知られています。
下記記事ではワイン生産量ランキングも紹介していますので参照ください。

アルゼンチンの主なワイン産地と特徴
アルゼンチンの主なワイン産地と特徴を紹介します。
アルゼンチンワインの主な産地は下記の3地域に分けられます。
- 北部地方
- クージョ地方
- パタゴニア地方
北部地方
北部地方の主なワイン産地は以下の通りです。
- サルタ州
- トゥクマン州
- カタマルカ州
北部地方の中でも代表的なのはサルタ州です。
サルタ州は昼夜の寒暖差が激しく、色や香り、タンニンの強いワインが特徴です。
サルタ州のワインで代表的な品種はトロンテス、マルベック、カベルネ・ソーヴィニヨンです。
クージョ地方
クージョ地方の主なワイン産地は以下の通りです。
- ラ・リオハ州
- サン・ファン州
- メンドーサ州
クージョ地方の中ではメンドーサ州が代表的なワイン産地で、アルゼンチンワイン全体の約8割が生産されているといわれています。
メンドーサ州も昼夜の寒暖差が激しく、強い酸と複雑味を持ったワインが特徴です。
赤ワインの代表的な品種はマルベック、ボナルダ、カベルネ・ソーヴィニヨンで、白ワインではトロンテス、シャルドネ、シュナン・ブラン、ソーヴィニヨン・ブランなどが栽培されています。
パタゴニア地方
パタゴニア地方の主なワイン産地は以下の通りです。
- ネウケン州
- リオ・ネグロ州
パタゴニア地方ではリオ・ネグロ州が有名なワイン産地です。
他の地域に比べ標高が低めなため日照量が少なく、アルゼンチンワインらしい強い味わいというよりかは、ヨーロッパで造られるワインのような落ち着いた味わいのワインが多いといわれています。
マルベックとトロンテス以外にも、ピノ・ノワールやシャルドネから造られるワインでも人気を博しています。
おすすめのアルゼンチンワイン
おすすめのアルゼンチンワインを紹介します。
カイケン・エステート・マルベック
チリで一番のワイナリー、モンテス社によるマルベック。
「アルゼンチンといえばマルベック」をデイリーワインの価格で楽しめる1本です。
お肉を使った料理に合わせてみてください。
コレクシオン・マルベック
創業120年のアルゼンチンを代表するワイナリー、ボデガ・ノートンによるマルベック。
フルーティかつしっかりとした果実味を楽しめるワインで、控えめなタンニンによる飲みやすさも◎。
ちなみにボデガ・ノートンはスワロフスキー社が所有するワイナリーでもあります。
トラピチェ・オークカスク・マルベック
コショウのようなスパイシーな香りとしっかりとした果実味、豊かなタンニンが味わえる1本で、お肉のグリル料理にぴったりです。
筆者も大好きな銘柄で、自宅で焼き肉をする際はこのマルベックが欠かせません。
ロ・タンゴ・トロンテス
ボデガ・ノートンによる爽やかなトロンテス。
マスカットやパイナップルのようなフルーティな香りを楽しめる1本です。
パソ・ア・パソ トロンテス
ボデガ・ノートンによる「一歩一歩」を意味する名を冠する白ワイン。
グレープフルーツや桃の香りを楽しめる、なめらかな味わいのトロンテスです。
カイケン・エステート・マルベック・ロゼ
モンテス社がアルゼンチンで手掛けるカイケンによる、マルベックを使用したロゼワイン。
フルーティで柔らかな口当たりと、ほどほどの酸が心地よい1本です。
アルゼンチンワインの歴史と特徴 まとめ
本記事ではアルゼンチンワインの歴史と特徴、おすすめワインを紹介しました。
アルゼンチンといえば、マルベックとトロンテス。ぜひ本記事のおすすめワインも参考に、アルゼンチンらしいワインの味わい楽しんでみてください。
