赤ワインはコクや渋みが強く、アルコール度数が高い品種も少なくありません。
人によっては赤ワインに少し苦手意識を感じていることも。
そんな方にこそおすすめしたいのが「カリモーチョ」というカクテル。飲めば赤ワインに対するイメージが大きく変わるでしょう。
赤ワインを飲み慣れている方も、普段と違った楽しみ方をしたいときにカリモーチョを作ってみるのがおすすめ。
そこでこの記事では、カリモーチョとはどんなカクテルなのか、作り方や味わいも紹介します。
カリモーチョとはどんなカクテルか
カリモーチョを簡単に表すなら「赤ワインのコーラ割り」です。
赤ワインと同じ量のコーラをグラスに注ぎ、かき混ぜれば完成という非常にシンプルなカクテル。
専門的な知識は必要なく、赤ワインとコーラはコンビニで買えるので、いつでも作れるお手軽さも魅力。
特に「赤ワインは渋くて少し苦手」という方にこそ飲んでいただきたいカクテルです。コーラで渋みが薄まり、すいすい飲めることでしょう。
メキシコ発祥の大衆的なカクテル

カリモーチョはメキシコが発祥とされるカクテルです。もともと、メキシコはスペインの植民地であり、ワインを飲む文化がありました。
1800年代後半に入るとコカ・コーラが発売され、アメリカからメキシコにも輸入されるように。
その結果、赤ワインとコーラを割ったカリモーチョがカクテルとして飲まれるようになったという背景があります。
スペインでもカリモーチョは広まり、大衆的な飲み物として今も愛されています。若者は初めてのお酒としてカリモーチョを飲む人も多いそうです。
「カリモーチョ」という名前の由来と別称
メキシコ発祥とされるカリモーチョですが、名前の由来はスペインにあります。カリモーチョが広がったスペインのバスク地方の「カリメロ( Kalimero )」と「モーチョ( Motxco )」という人名、あるいは商品名2つが合わさって生まれたという説が有力です。
またカリモーチョはラムをコーラで割ったキューバ・リブレから「貧乏人のキューバ・リブレ」という別称もあります。あるいは「貧乏人のサングリア」と呼ばれることも。
一見マイナスのイメージを思わせる別称ですが、それだけ大衆的であるということです。実際に飲んでみるとわかりますが、安い価格で手軽に作れるのにとても美味しく感じられ驚きます。
カリモーチョの作り方

【材料】
氷:適量
赤ワイン:100 cc
コーラ:100 cc
(赤ワインとコーラの量はお好みで調整してください)
グラスに氷を入れて、赤ワインとコーラを1:1の割合で注ぎ混ぜる。これで完成です。とても簡単に作れることがお分かりいただけると思います。
赤ワインとコーラの分量は1:1が基本ですが、お好みで量を調整しても問題ありません。例えば、もっと甘くしたいと感じたらコーラの割合を増やす、赤ワインの風味が消えすぎてしまったと感じたら赤ワインの割合を増やす、といった具合。
何度か作り直してみて、あなたに最適な割合を見つけてみましょう。
赤ワインの種類にこだわりすぎる必要はありません。お店では年齢が若くあっさりとした飲み口の赤ワインが使われるようですが、さまざまな赤ワインで試し飲みすることで、よりベストな種類が見つけられることでしょう。
カリモーチョの味わい
甘さと炭酸の効いたコーラ。コクや渋み、酸味のある赤ワイン。
一見すると真逆のように思える2つの飲み物ですが、混ぜることで絶妙にマッチします。
お互いのいいところを打ち消しあうのではなく、ない部分を補い合うかのようです。
コーラを大人の味わいに進化させ、赤ワインにない甘味を生み出す。そんな感覚がします。
飲んだことがないうちは「赤ワインとコーラなんて絶対に合わないだろう、美味しくないだろう」と感じてしまうような組み合わせなだけでに、その美味しさに驚愕します。
一口飲んだら「美味しい!」と唸ってしまうことでしょう。特に赤ワインが苦手な人ほどイメージとのギャップで驚いてしまうはずです。
アルコール度数も下がり、すいすい飲めてしまうカリモーチョ。ジュースのように楽しめますがアルコールは含まれているので、飲み過ぎには注意しましょう。
赤ワインをそのまま味わいたい人には物足りなく感じることも
カリモーチョを絶賛してきましたが、赤ワインそのものの味わいを楽しみたい人からすると、少し物足りなく感じることも。
甘さがかなり強くなるため、カリモーチョは赤ワインやお酒自体が苦手な人向けのカクテルと言えそうです。
美味しいことは確かですが、赤ワインにこだわる方は普通に飲み、少し味を変えたいときにカリモーチョを作るくらいの感覚で楽しむことをおすすめします。
もっと美味しく楽しめる!カリモーチョのアレンジ
カリモーチョをもっと楽しめるアレンジ方法をご紹介。
簡単にできる方法として、コーラの味わいを買えること。レモン風味のコーラを使うと、少し酸味が増してカリモーチョの風味も変わります。
フルーツのレモンをスライスしてグラスに入れるのもおすすめ。より爽やかな感じが強まります。
甘さを強めたいならシロップやリキュールを入れるのもいいでしょう。さまざまなアレンジが可能なカクテルのため、お好みで試してみてください。
ビールを加えた「セルベモーチョ」もおすすめ

お酒が好きな方なら、カリモーチョにビールを加え「セルベモーチョ」として楽しむのもおすすめ。
スペインの若い人たちの間で人気の飲み方であり、スペイン語でビールを意味する「セルベッサ( cerveza )」にカリモーチョが合わさることで「セルベモーチョ」と呼び親しまれています。
割合は自由。ビールを加える分量を調整して、ぴったりな割合を見つけてみましょう。
初めての赤ワインはカリモーチョで
カリモーチョの魅力をまとめるならば、
- 手軽に作れる
- 赤ワインが飲みやすくなる
- アレンジが簡単
に尽きるでしょう。
赤ワインはコクや渋みが強く、アルコール度数が高めの品種が多めです。そのため、初めて飲んだ時に飲みにくさを感じてしまうかもしれません。
まだ赤ワインを飲んだことがない方や、赤ワインはちょっと苦手だという方にこそ、カリモーチョがおすすめ。あまりの飲みやすさから、赤ワインに対する苦手意識もなくなることでしょう。
アレンジすればさらに美味しく感じられるはず。ぜひご自宅でカリモーチョをお楽しみください。
※カクテルは、酒税法第43条により作り置きが禁止されています。作ったカクテルは自分で、その場で飲んでしまえば法律違反にはなりません。作り置きや身近な人に提供するなどはやめておきましょう。