「赤ワインは少し苦手だけどカクテルにしたら飲めるかも」
「普段よく飲む赤ワインを別の方法で楽しみたい」
この記事では、赤ワインのカクテルを8種類紹介します。
あまり赤ワインを飲まない方も、よく飲む方も美味しく感じられるでしょう。
ご家庭でも簡単に作れるため、ぜひチャレンジしてください。
赤ワインのカクテルは簡単に作れる

カクテルと聞くと、おしゃれなバーでバーテンダーさんが特殊な道具を振りながら作っているイメージがあるかもしれません。
少しハードルが高めに感じられがちですが、実は赤ワインと市販のジュースや果実を混ぜ合わせれば簡単に完成します。レシピさえ知ってしまえば、お酒に詳しくない人でも作れるでしょう。
この記事では、特に簡単な赤ワインのカクテルを紹介します。
赤ワインを使った代表的なカクテル
ここからは、赤ワインを使った代表的なカクテルと、作り方を紹介します。
赤ワインを飲み慣れていない方にもおすすめできる8種類のカクテルをまとめました。
- カリモーチョ
- カーディナル
- キティ
- スプリッツァー・ルージュ
- アメリカン・レモネード
- ワイン・クーラー
- サングリア
- ロマンチック・ハーモニー
自分で作るのはもちろんのこと、バーなどで同じ名前のカクテルを見かけたら、ぜひ注文してみてください。
カリモーチョ
「カリモーチョ」とは、ワインをコーラで割ったカクテルです。とてもシンプルながら、なかなか味わえない口当たり。コーラの炭酸が絶妙に赤ワインの味とマッチして、美味しく味わえるでしょう。
カリモーチョの起源は諸説あるのですが、メキシコが発祥であるという説が有力です。ワインを飲む文化があったメキシコでは1800年代後半にコーラが発売されると、アメリカから輸入されるようになり、ワインをコーラで割って飲む人が増えたとのこと。
カリモーチョはメキシコでは大衆的なお酒として人気があり、ラム酒をコーラで割る「キューバ・リブレ」という飲み物に比較して「貧乏人のキューバ・リブレ」や「貧乏人のサングリア」という呼び方もされます、
カリモーチョの材料と作り方
【材料】
赤ワイン:100 cc
コーラ:100 cc
作り方はとても簡単。お好みのグラスに氷を入れてワインとコーラを1:1の割合で注ぐだけです。
さらにレモンやライムを添えると、より爽やかな雰囲気を演出できます。

カーディナル
赤ワインとカシス(リキュール)を混ぜ合わせたカクテルが「カーディナル」。
カシスによって赤ワインが甘口になり、果実のような風味も感じられるカクテルで、ワインのアルコール度数を下げずに飲めるという特徴があります。甘いカクテルだからといって飲みすぎず、ほどほどにしておくのがいいでしょう。
カーディナルは「枢機卿」という意味の言葉です。枢機卿とはローマ教皇の最高顧問であり、ローマ教皇によって選ばれた司教が枢機卿となります。彼らが身につけたいたケープの色は「カーディナル・レッド」と呼ばれ、この色とカクテルの色が似ていることからカーディナルという名前になったとされています。
もともとカーディナルは「キール・カーディナル」とも呼ばれていました。「キール」とは白ワインとクリーム・ド・カシスで作るカクテルのことです。
カーディナルの材料と作り方
【材料】
赤ワイン:120 cc
クリーム・ド・カシス(カシスのリキュール) 30ml
(分量は目安ですが、赤ワインとクリーム・ド・カシスを4:1の割合で用意するのがおすすめ)
よく冷やした赤ワインとクリーム・ド・カシスをグラスに注いで、かき回せば完成です。
濃度が異なる材料を混ぜると「希釈熱」という現象が生まれ、温度が上がってしまうことがあります。それを避けるために、材料はあらかじめ冷やしておくのがおすすめです。
キティ
「キティ」は、赤ワインをジンジャーエールで割ったカクテルのことです。
名前の由来は英語で「子猫」を意味する「kitten」で「子猫がなめるくらい飲みやすい」「泡が弾ける様子が落ち着きのない子猫のよう」などの理由でキティと呼ばれるようになったという説があります。
ジンジャーエールで割ることによりアルコール度数が下がり、赤ワイン独特の渋みも緩和されてかなり飲みやすく感じるでしょう。
キティの材料と作り方
【材料】
赤ワイン:100 cc
ジンジャーエール:100 cc
先ほど紹介したカリモーチョと同様、赤ワインにジンジャエールを同じ量だけ注げば完成。カクテルの知識がなくても簡単に作れます。
スプリッツァー・ルージュ
「スプリッツァー」とは、白ワインを炭酸水で割ったカクテルです。本来白ワインを使うところを赤ワインに変えたものが「スプリッツァー・ルージュ」と呼ばれます。
炭酸によって赤ワインの渋みが柔らかくなり、苦手意識がある方でも飲みやすいでしょう。
炭酸水であれば味も大きく変わらないので、赤ワインそのものの味わいを消すことなく楽しめることもスプリッツァー・ルージュの魅力です。
スプリッツァー・ルージュの作り方
【材料】
赤ワイン:120 cc
炭酸水:40 cc
量はお好みで構いません。ただ赤ワインと炭酸水の割合を3:2くらいを目安に作ると美味しく楽しめるでしょう。
アメリカン・レモネード
赤ワインと水、レモン汁、シロップを使ったカクテルが「アメリカン・レモネード」です。上手く作れると、グラスの下側がレモン汁の黄色、上側がワインの赤に分かれ、見た目も非常に魅力的になります。
少し重いイメージのある赤ワインが酸味のあるレモン汁と混ざることで、一風変わった味わいを生み出します。アルコール度数も下がるため、赤ワインを飲み慣れていない方にもおすすめできるカクテルです。
上手く作るのはコツが必要なため、最初のうちは味わいを楽しむことに集中し、回数を飲む中で練習を積んでいきましょう。
アメリカン・レモネードの作り方
【材料】
赤ワイン:30 cc
水:100 cc
レモン汁:20 cc
ガムシロップ:2つ(20 cc )
グラスに氷を入れ、水、レモン汁、ガムシロップを入れて混ぜ合わせます。
その後、赤ワインを注ぎましょう。勢いよく入れず、ゆっくり注ぐことで上下で色を分けることができます。
お好みでスライスしたレモンつけると雰囲気が出るのでおすすめです。
ワイン・クーラー
「ワイン・クーラー」は、正確にいうと赤ワイン限定のカクテルではありません。使うワインの色は関係なく、ワインをオレンジジュースで割ったカクテルがワイン・クーラーです。
かなり自由度が高く、広い意味で使われているワインの名前と言えるでしょう。
赤ワインで作るのはもちろん、白ワイン、ロゼワインを使ってみるのもおすすめ。飲みたいワインでお試しください。
ワイン・クーラーの作り方
【材料】
ワイン(赤・白・ロゼなどお好みで):100 cc
オレンジジュース:30 cc
グレナンデシロップ:15 cc
ホワイトキュラソー:10 cc
グラスに氷を入れたら、オレンジジュース→グレナンデシロップ→ホワイトキュラソーの順番に入れてください。
その後、お好みのワインを注ぎます。
オレンジジュースで割っているためとても甘口です。他のカクテルに比べると少し材料が多いですが、ワインが苦手な方にもおすすめしたいカクテルです。
サングリア

「サングリア」はスペイン発祥のカクテルで、ワインとさまざまなフルーツを混ぜ合わせて飲みます。
先ほど紹介したワイン・クーラーと同様、赤ワイン以外でも作れます。使うフルーツもお好みで変えられるため、あなた自身で好きなように作れるカクテルです。
柑橘系、ベリー系のフルーツがよく使われます。
サングリアの作り方
【材料】
ワイン(赤・白・ロゼワインをお好みで):適量
お好みのフルーツ:適量
砂糖(シロップやハチミツでも代用可):適量
グラスに用意したフルーツと砂糖を入れます。皮ごと使うフルーツはよく洗ってから入れましょう。
そしてグラスにワインを入れてかき回せば完成です。
ロマンチック・ハーモニー
赤ワインとカルピスを使ったカクテルです。少し意外な組み合わせかもしれませんが、カルピスの甘さが赤ワインとマッチし、ワインを飲み慣れていない方でも美味しく飲めるカクテルになります。
アルコール度数も低くなるため、お酒自体が苦手な方にもおすすめできるカクテルです。
カルピスは原液を水で割っても構いませんし、「カルピスウォーター」を使っても問題ありません。
ロマンチック・ハーモニーの作り方
【材料】
赤ワイン:30 cc
カルピスウォーター:70 cc
グラスに氷を入れカルピスうウォーターを注ぐ、または原液のカルピスを水で割ります。
そこに赤ワインを注げば完成です。アメリカン・レモネードのように赤ワインをゆっくり注ぐとカルピスとワインの色が分かれ、コントラストが実現できます。
ワインのカクテルがおすすめな理由

ワインはカクテルにせず、ボトルからそのままグラスに注いで飲むこともできます。
ワインそのものの風味や口当たりを楽しみたいなら、カクテルにしない方がいいでしょう。
その一方で、カクテルにして飲むのもおすすめしたい理由は、主に以下の3つです。
- 赤ワインが飲みやすくなる
- ワインの楽しみ方のバリエーションが増える
- ワインを一緒に飲める仲間を増やせる
赤ワインが飲みやすくなる
赤ワインは、白ワインやロゼワイン、スパークリングワインと比べるとコクや渋みがあるものが多く、苦手意識を感じている人もいるはず。
「飲めなくはないけど、自分から赤ワインは飲まない」という人にこそ、赤ワインのカクテルを飲んでもらいたいのです。
本記事で紹介した「カリモーチョ」や「キティ」は赤ワインを炭酸系の飲み物で割るため、赤ワインの独特なコクや渋みが抑えられます。非常に飲みやすくなり、赤ワインに対するイメージが変わることでしょう。
カクテルとして楽しんでいるうちに、割らなくても赤ワインが飲めるようになるかもしれません。
ワインの楽しみ方のバリエーションが増える
ワインは数え切れないほどの品種があり、その数は年々増えています。飲むワインの種類を変えるだけでも生涯楽しめると思われますが、そのまま飲むだけだと寂しく感じる日もあるでしょう。
そんな時、カクテルにして飲むという選択肢ができると、ワインの楽しみ方のバリエーションが増えます。
カクテルにすることで今までとは違った味わいを発見でき、より美味しく飲む方法を見つけ出せることもあるでしょう。
ワインを一緒に飲める仲間を増やせる
ワインをカクテルにして飲むメリットは、やはり苦手な人でも飲みやすくなることにあります。
特に赤ワインの中でもフルボディと呼ばれるものは重厚で、アルコール度数が高いものも少なくありません。強いと感じたり飲みにくいと感じたりする人もいるでしょう。
カクテルを作れれば、ワインが苦手な人とでも飲むことができ、一緒に楽しめるようになるはず。友人、恋人、家族などワイン仲間を広げていけば、ワインの新しい可能性に辿り着けるでしょう。
ワインは誰と飲むかによっても楽しみ方が変わってきます。
カクテルの作り置きは NG
作ったカクテルはその場で飲み切ってしまえば問題ありません。しかし作り置きしてしまうと酒税法違反に当たる可能性も。
酒税法第43条では「みなし製造」という規定があり、お酒を混ぜたり割ったりする行為は「新しいお酒を製造した」とみなされ、本来はお酒の製造免許が必要となるのです。
ただし「みなし製造」には例外があり、43条第10項では「消費の直前に酒を他の物品(酒類含む)と混ぜる場合は製造に当たらない」と規定しています。つまり飲む直前にお酒を割ったり混ぜたりする行為はお酒の製造にはならず、製造免許は不要ということです。
また作ったカクテルを人に配ったり、販売したりした場合も法に違反する可能性があります。カクテルを作ったらその場で自分で飲み切るようにしましょう。
カクテルで赤ワインの楽しみ方が広がる
苦手意識を持つ人もいる赤ワインですが、カクテルにすることでイメージは全く別物に変わるでしょう。
楽しみ方が広がって、赤ワインを好きになれるかもしれません。
赤ワインを飲み慣れている人も、カクテルにすることで新しい味を発見できる場合があります。
本記事で紹介したカクテルはごく簡単に作れるので、ぜひチャレンジしてみてください。